こんにちは。Irodoriです。熱海の地形は山の麓に海があるような特徴があり、裾野にある街と海を山がすり鉢状に囲むような形をしています。山から海に向かっての傾斜地形が海の眺望を確保し、海からの風が抜ける心地よい環境を作っていますが、坂が多い点も特徴のひとつです。
標高と海抜
土地の高さを表す言い方として「標高」や「海抜」と言いますが、どちらも海面からの高さを呼びます。
「標高」は東京湾の平均海面の高さを基準面「0m」として測った高さ
「海抜」は近隣の海面の高さを基準面「0m」として測った高さを言い、「標高」と「海抜」の違いは基準となる海面が東京湾か近隣の海かということになります。山の高さなどは「標高」を用い、海に近い所や津波などの防災表記は「海抜」を目にすることが多いですね。
■ 国土地理院公式ウェブサイト 「標高と海抜と水準点」
熱海の海抜いろいろ
熱海の海抜は一例として、
・海沿いの国道135号線 海抜 約5m
・熱海市中心地の熱海市役所 海抜 約15m
・JR来宮駅付近 海抜 約67m
・JR熱海駅付近 海抜 約68m
・熱海梅園付近 海抜 約100m
・熱海MOA美術館 海抜 約250m
・日金山(十国峠) 標高(海抜)約770m
と、熱海市内において5m~770mまで海抜の違いがあります。
※海抜は国土地理院地図調べの参考値です
海からの直線距離が短い
更に熱海は、海抜0mの海からのそれぞれの直線距離が短いのが特徴です。
例えば、
・熱海サンビーチからJR熱海駅までの直線距離は約400m
・熱海湾から市街を抜けJR来宮駅までの直線距離は約950m
距離と海抜の関係
熱海湾からJR来宮駅までの海抜について、国土地理院地図の地形断面図のグラフを使用しました。
熱海湾(親水公園)からJR来宮駅までの直線距離(約950m)に対する高さ(海抜68m)を表したグラフでは、海からの距離約300mの熱海市街地の商店街がある辺りから、急に高さが上がって行きます。
坂がキツいと言われる理由がわかります。
短所は長所にも変わります
熱海は坂が多いのですが、この傾斜の地形が眺望を確保し、涼しい風が抜け、太陽が当たります。
地中海沿岸の世界のリゾート地と呼ばれる場所も似た特徴がありますね。
熱海で生まれ育つと足腰が鍛えられると言われたことがありますが、熱海で暮らすと心肺機能も鍛えられるとか??(確証はありません・・・)
熱海の海上花火大会は海で打ち上げる花火の音が、すり鉢状になっている山に反響し、大迫力の花火大会となります。傾斜地の熱海は坂が多く、狭くて歩きにくい歩道も多いのですが、夏は風が涼しく、冬は温暖で過ごしやすく、なにより海が近くにあります。
起伏がある地形を長所として考える。ご参考になれば幸いです。